北海道の物件を見ていて気になったこと
北海道の物件を見ていると、物件情報でよく見かける項目があった。
「都市ガス」
「プロパンガス(LPガス)」
東京に住んでいると都市ガスの物件が多いため、あまり意識したことがなかった。
しかし北海道や地方の物件を見ると、プロパンガスの割合がかなり高い。
なぜ地方ではプロパンガスが多いのだろうか。
そもそも都市ガスとプロパンガスは何が違うのか

一番大きな違いは供給方法だ。
| 項目 | 都市ガス | プロパンガス(LPガス) |
|---|---|---|
| 供給方法 | 地下配管 | ボンベ配送 |
| 主な地域 | 都市部 | 地方・郊外 |
| 料金規制 | 経済産業省の認可制 | 事業者が自由に設定 |
| 災害復旧 | 時間がかかる | 比較的早い |
都市ガスは地下のガス管を通じて供給される。一方、プロパンガスは各家庭に設置されたボンベから供給される。
また料金面でも大きな違いがある。都市ガスは経済産業省の認可を受けた料金体系に従うが、プロパンガスは事業者が独自に決められる自由料金だ。そのため業者によって価格差が生じやすい。
なぜ地方はプロパンガスが多いのか

理由はシンプルで、人口密度が低いからだ。
都市ガスは地下に配管を張り巡らせる必要がある。人口が多い都市部なら投資を回収しやすいが、住宅が点在する地域ではコストが合わない。
都市ガスの供給エリアは自然と人口集積地に集中することになる。
そのため地方では、ボンベを運べば使えるプロパンガスが普及した。
地方ではプロパンガスが当たり前になっている
東京に住んでいると都市ガスが当たり前に見えるが、日本全体で見るとプロパンガスは決して珍しい存在ではない。
地方や郊外の物件を探すと、プロパンガス物件の方が多いエリアも珍しくない。
東京で暮らしていると見えにくいが、地方ではむしろ身近なインフラのひとつになっている。
プロパンガスはどれくらい高いのか
引っ越し関連の記事やSNSを見ると、
「プロパンガスは高い」
という話をよく見かける。
一般的には、プロパンガスの料金は都市ガスより約1.5〜1.8倍高いとされている。
理由のひとつは配送コストだ。都市ガスは配管から自動供給されるが、プロパンガスはボンベを運ぶ必要がある。
加えて自由料金制のため、会社によって価格差も大きい。
北海道を例に見てみると
地方移住や農業を考えるなら、北海道は参考になりやすい。
北海道の都市ガス供給区域内世帯比率は67.6%とされている。
実際に北海道の物件を見ていても、プロパンガスの物件は珍しくなかった。
つまり北海道では、都市ガスが通っていない地域も珍しくないということだ。
実際に地方の賃貸や空き家を見ていると、プロパンガスの物件をよく見かける。
料金の目安を見てみると、札幌市の平均都市ガス料金は月間2,000円台とされている。一方、北海道のプロパンガスは夏場でも6,000〜8,000円台、冬場には1万円近くになるケースもある。
都市ガスとプロパンガスでは、同じ北海道内でも月に数千円単位の差が出ることがある。
冬場の暖房需要が大きい北海道では、この差が年間コストにも響きやすい。
ただし、これはあくまで目安だ。プロパンガスは会社によって料金が大きく異なるため、物件ごとの確認が重要になる。
それでもプロパンガスがなくならない理由
高いなら都市ガスに統一すれば良いようにも思える。
しかし地方のすべてに都市ガス配管を整備するのは現実的ではない。
また、災害時の観点では、地域全体の配管復旧が必要な都市ガスに対し、プロパンガスは個別復旧がしやすいという特徴もある。
そのため現在でも地方や郊外の重要なエネルギーインフラとして機能している。
農業や地方移住を考えると無関係ではない
農業を調べていると、地方移住や空き家の話がよく出てくる。
そうした物件を見ると、プロパンガスの割合はかなり高い。
物件探しをしていると家賃ばかり見てしまいがちだが、プロパンガスの場合はガス会社によって毎月の負担が変わることもある。
東京にいると当たり前だった設備も、地域が変わると前提が変わる。
農業そのものとは直接関係ない話に見えるが、生活コストを試算するときには無視できないポイントだった。
まとめ
地方でプロパンガスが多いのは、
- 都市ガス配管の整備コストが高い
- 人口密度が低い
- ボンベ配送の方が現実的
という理由があるからだった。
料金面では一般的に都市ガスより1.5〜1.8倍ほど高くなる傾向があり、北海道のような冬の暖房需要が大きい地域では年間の差がさらに広がりやすい。
地方移住や就農を考えるなら、物件のガス種別と料金単価は早い段階で確認しておいた方が良さそうだ。