野菜なのに収穫まで6年?ゆりねが高くなる理由を調べてみた

ゆりねが高い理由を解説するアイキャッチ画像。収穫まで約6年かかり、北海道産が中心であることを紹介。
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茶碗蒸しやおせちで見かける「ゆりね」。

普段の食卓にはあまり出てこないのに、スーパーで見ると1玉400円近くすることがある。

気になって調べてみたら、北海道の産地では、ウイルスフリー苗の培養から出荷まで通算6年かかるとされている作物だった。

しかも国内で食べられているゆりねのほとんどは北海道産。

なぜそんなに時間がかかるのか、なぜ北海道に集中しているのか、調べてみた。

目次

ゆりねとは何か

ゆりねはユリの球根(鱗茎)を食用にしたもので、見た目はニンニクに近い。

加熱するとホクホクとした食感になり、ほのかな甘みとほろ苦さがある。

じゃがいもと里芋の間のような食感だ。

収穫まで6年かかる理由

ゆりねが培養苗から収穫まで約6年かけて育つ流れを示した図解。

一般的な野菜は数か月で収穫できるが、ゆりねは違う。

作物収穫までの目安
じゃがいも約3〜4か月
玉ねぎ約6〜8か月
ゆりね約6年

ゆりねの栽培は、ウイルスフリーの種子を試験管培養するところから始まる。

そこから畑に植え替えながら、何年もかけて球根を少しずつ大きくしていく。

北海道のJAようていでは、種子の培養から収穫まで通算6年かかると説明している。

毎年掘り起こして別の場所に植え替える作業が必要で、同じ畑には連作障害を避けるため数年の休耕期間を置く。

さらに、球根に栄養を集中させるため、花が咲く前につぼみを一つひとつ手で摘み取る。

すべて手作業だ。成長を待つだけでなく、毎年人の手をかけ続ける。

これが、ゆりねに時間と手間がかかる理由だ。

なぜ北海道に集中しているのか

ゆりねの主産地である北海道の地図と、真狩村・京極町・倶知安町周辺を紹介する図解。

国内で流通するゆりねのほとんどは北海道産。

中でも羊蹄山麓の真狩村やJAようていエリア(倶知安町・京極町など)が代表的な産地だ。

ゆりねは高温多湿が苦手な作物で、夏が比較的涼しい北海道の気候が球根を育てるのに向いている。

本州の暑い夏では病気のリスクが高まり、栽培が難しくなる。

かつては全国各地で栽培されていたが、こうした気候の違いから次第に北海道に生産が集約された。

値段がする理由

ゆりねが高い理由を解説した図解。栽培期間の長さ、北海道への産地集中、手作業の多さ、年末需要を紹介。
要因内容
栽培期間が長い収穫まで約6年
産地が極端に少ない国内のほぼ全量が北海道産
手作業が多い植え替え・摘蕾を人の手で行う
需要が時期に集中するおせち需要で年末に集中

実勢価格は1玉300〜400円台が多い。

日常の野菜と比べると高いが、6年かけて育つ作物だと知ると、値段の理由が見えてくる。

ゆりねはどこで買える?

ゆりねは、じゃがいもや玉ねぎのように一年中どこでも見かける野菜ではない。

見つけやすい場所を整理すると、次のようになる。

購入場所見つけやすさ
スーパー△ 年末中心
百貨店
産直EC
北海道物産展

特に年末のおせち需要が近づく時期は、スーパーでも見かけやすくなる。

一方で、普段の時期に探すなら産直ECや北海道物産展の方が見つけやすいかもしれない。

ゆりねの食べ方

茶碗蒸し以外の食べ方も知っておくと、買ったあと迷わない。

料理特徴
茶碗蒸し最も定番。卵液にホクホク感が溶け込む
おせち料理(甘煮)縁起物として正月の定番
天ぷら加熱で甘みが際立つ
素揚げ・バター炒め短時間で作れる定番おかず
炊き込みご飯ホクホクした食感がアクセントに
グラタンホワイトソースと相性が良い

下処理は鱗片を1枚ずつはがして洗うだけ。

茹でてから他の料理に混ぜ込むのが基本で、思っているより手間はかからない。

ゆりねの食べ方を紹介する図解。茶碗蒸し、甘煮、天ぷら、素揚げ、炊き込みご飯、グラタンなどを掲載。

スーパーで見かけたら

調べる前は「茶碗蒸しに入っている白いやつ」くらいの認識だった。

  • 収穫まで約6年
  • 国内のほとんどが北海道産
  • 高温多湿が苦手
  • 工程の多くが手作業

これを知ると、見え方が少し変わる。

農産物の価格には理由がある。

ゆりねはその分かりやすい一例だ。

もし興味があれば一度amazonなどの販売サイトで調べてみてほしい。

出典

  • JAようてい「ゆり根
  • ホクレン「ゆり根
  • 北海道庁・各産地資料
  • 農林水産省 作物統計関連資料
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この記事を書いた人

Field Note Farmのアバター Field Note Farm 東京で暮らす会社員

会社員として働きながら、食・産地・地方・農業への解像度を少しずつ上げていく記録を発信しています。

直売所や地方の空気、食材の生産背景、新規就農について調べたことや考えたことを中心にまとめています。

将来的な新規就農を目指しながら、農業体験や自治体相談、地域研究を続けており、その過程も記録しています。

都市生活や暮らしの工夫については「Field Note Life」でも発信しています。

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